
スタジオのメインPCをMacMini2014からMacMini2018に更新。それに伴い、オーディオインターフェースの動作確認を行いました。

結果的には、Mac Mini2018 Core i7 & Mac OS 10.14 & PtoTools2019で安定した動作を得ることができました。戸惑ったのは、Mac OS10.14では、セキュリティ設定でマイク入力のProToolsへのアクセスを許可しないと、ProToolsに音声が入力されないという点です。なんだそれは。
写真は両方ともFocusrite Clarett2Preですが、右はThunderbolt接続タイプ、左は予備機のUSB接続タイプです。レイテンシーがどのくらい違うのか気になりますよね。
レイテンシーとは…マイクで拾った声はオーディオインターフェースでデジタル信号に変換され、PCに送られてDAWで録音され、その音が再びオーディオインターフェースに送られて再びアナログ信号に変換されて、ヘッドフォンでモニターすると言う流れですが、いろんな経路を通ってくる間に信号に遅れが生じ、歌った声と聞こえる声の間に時間的なずれが生じて気持ち悪いという事が問題になります。この遅れがレイテンシーです。そこでダイレクトモニタリングという技が開発されまして、マイクに入った音がDAWに送られる手前で音声信号が分岐され、オーディオインターフェースから演奏者に直接、音声が返されます。これでレイテンシーの問題は避けられるというものです。この場合、オーディオインターフェースの中に仮想ミキサーが入っていて、信号の振り分けを行っています。DAWの他に、この仮想ミキサーも操作しなくてはならず、ちょっと煩雑になります。業界標準のProToolsHDは、専用のDSPボードで信号処理を行うため、ダイレクトモニタリング を使わずに聴感上わからないところまでレイテンシーを下げることができます。万が一の失敗も許されない現場では、高いコストを払ってもProToolsHDを使うのはこれが大きな理由です。その代わりスタジオ料金も高くなるので、個人や小規模スタジオではProToolsHD以外のNative環境で頑張ってレイテンシーを下げたりダイレクトモニタリング を使ってレコーディングを行っているのです。
windows機の場合、レイテンシーを調べることができるソフトウェアがあるのですが、Macの場合そういったものが無いので、実際にオケに合わせて歌ってみました。すると…若干USBの方が遅いかな、という気はしましたが、どちらも気になるほどの遅れはありませんでした。おそらくレイテンシーは2〜3msec程度ではないかと思います。実はClarett2PreThunderboltを購入した時にもテストを行っていて、その時は少し遅れる感覚があったため、レコーディングではずっとダイレクトモニタリング を使っていたのですが、今回Focusriteのホームページを確認したら、以前は無かったThunderbolt用のドライバーが配布されていたのでインストールしたのが良かったのかも知れません。そしてUSB機の方は後発機なので、もともとレイテンシーが低く設計されていたと推察します。
しばらくオーディオインターフェースを買い換える必要はなさそうです。やはりFocusriteは優秀だ。でもエフェクトの掛け録りができるUniversal Audio Apollo XやAntelope Audio Doscreteも気になるんだよなー。