BLOG@STUDIOBACKBEAT

スタジオバックビート店長のブログ

2020年6月2日
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レイテンシー

スタジオのメインPCをMacMini2014からMacMini2018に更新。それに伴い、オーディオインターフェースの動作確認を行いました。

結果的には、Mac Mini2018 Core i7 & Mac OS 10.14 & PtoTools2019で安定した動作を得ることができました。戸惑ったのは、Mac OS10.14では、セキュリティ設定でマイク入力のProToolsへのアクセスを許可しないと、ProToolsに音声が入力されないという点です。なんだそれは。

写真は両方ともFocusrite Clarett2Preですが、右はThunderbolt接続タイプ、左は予備機のUSB接続タイプです。レイテンシーがどのくらい違うのか気になりますよね。

レイテンシーとは…マイクで拾った声はオーディオインターフェースでデジタル信号に変換され、PCに送られてDAWで録音され、その音が再びオーディオインターフェースに送られて再びアナログ信号に変換されて、ヘッドフォンでモニターすると言う流れですが、いろんな経路を通ってくる間に信号に遅れが生じ、歌った声と聞こえる声の間に時間的なずれが生じて気持ち悪いという事が問題になります。この遅れがレイテンシーです。そこでダイレクトモニタリングという技が開発されまして、マイクに入った音がDAWに送られる手前で音声信号が分岐され、オーディオインターフェースから演奏者に直接、音声が返されます。これでレイテンシーの問題は避けられるというものです。この場合、オーディオインターフェースの中に仮想ミキサーが入っていて、信号の振り分けを行っています。DAWの他に、この仮想ミキサーも操作しなくてはならず、ちょっと煩雑になります。業界標準のProToolsHDは、専用のDSPボードで信号処理を行うため、ダイレクトモニタリング を使わずに聴感上わからないところまでレイテンシーを下げることができます。万が一の失敗も許されない現場では、高いコストを払ってもProToolsHDを使うのはこれが大きな理由です。その代わりスタジオ料金も高くなるので、個人や小規模スタジオではProToolsHD以外のNative環境で頑張ってレイテンシーを下げたりダイレクトモニタリング を使ってレコーディングを行っているのです。

windows機の場合、レイテンシーを調べることができるソフトウェアがあるのですが、Macの場合そういったものが無いので、実際にオケに合わせて歌ってみました。すると…若干USBの方が遅いかな、という気はしましたが、どちらも気になるほどの遅れはありませんでした。おそらくレイテンシーは2〜3msec程度ではないかと思います。実はClarett2PreThunderboltを購入した時にもテストを行っていて、その時は少し遅れる感覚があったため、レコーディングではずっとダイレクトモニタリング を使っていたのですが、今回Focusriteのホームページを確認したら、以前は無かったThunderbolt用のドライバーが配布されていたのでインストールしたのが良かったのかも知れません。そしてUSB機の方は後発機なので、もともとレイテンシーが低く設計されていたと推察します。

しばらくオーディオインターフェースを買い換える必要はなさそうです。やはりFocusriteは優秀だ。でもエフェクトの掛け録りができるUniversal Audio Apollo XやAntelope Audio Doscreteも気になるんだよなー。

2020年3月31日
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真空管アンプを発送する時の注意点

先日、大型の真空管アンプを売却し、宅配便で送ったのですが、その時に気がついたことを。

1.振動による破損を防ぐため、真空管はできれば外して、別に梱包した方が良い。これをやらないと受け付けてくれない業者もあります。

2.きちんと梱包しないと受け付けてもらえない場合もあるので、アンプを購入した時のパッケージは取っておく。保管する場所がない場合、アンプを固定する発泡スチロールだけでも取っておくと良い。外側のダンボールは他のものを流用できるので。

3.運搬時の事故による破損に備えて、保険をかけておいた方が良い。業者によっては、着払いだと保険を掛けられない場合があるので注意。

以上、参考になれば幸いです。

2020年3月28日
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E-mu Emax SE

ずっと昔に買って、ほとんど使わずに眠っていたサンプラー。場所を取るだけなので売ろうと思って、状態確認のために音出ししたら、むちゃくちゃ良い。ミックスした時に前に出るタイプの音。今の機材のようにエフェクター込みのサウンドではないので、サンプル音そのものがとてもしっかりした音で収録されている。12ビット機のはずなんだけど、そんなこと関係ない。売るのが惜しくなってしまった…。

2020年2月24日
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ORANGE ROCKER15 TERROR

ORANGEアンプをスタジオに導入しました。わーい。

ランチボックスサイズですが出力15ワットで、小さいスタジオなら十分な音量が得られます。2チャンネル仕様で、NATURAL CHANNELはボリュームのみ。DIRTY CHANNELはGAIN,3BAND EQ,VOLUMEを装備。先日導入したMarshall SV20Hと共に、ぜひ使いこなしていただきたいです。

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2020年2月22日
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エレクトリックドラムトリガー

先日購入したRoland SPD-SX SEは音源を内蔵したドラムパッドで、単体で音を出すことができますが、Rolandは昔、音源を内蔵していない純粋なドラムトリガーインターフェースを作っていました。それがこれ、PM-16です。

16個のトリガー入力を備え、MIDI(USBじゃ無いよ)接続した音源を鳴らすためのTRIGGER-MIDI INTERFACEです。これで何ができるかというと…

ジャジャーン。こんなドラムキットが構築できます。PM16のMIDI OUTを

こういったMIDI-USBコンバーターに接続すれば、USBで繋がる音源なら何でも鳴らすことができます。ちなみにこのコンバーターはiConnectivityのiConnect MIDI 4という製品で、iPadをデジタル接続してDAWで鳴らすこともできる、面白いやつです。現在は多分ディスコンで、似た機能を持つものとして以下のような製品があります。


こいつとMac/PC、iPhone/iPadを繋ぐと、Mac/PCとiPhone/iPadの間でMIDIとオーディオ信号のやりとりができます。実際やってみるとiPhone/iPadを認識させるのに苦労したりしましたが、なんだか面白いことができそうな気がする製品です。このメーカーは変な製品を色々作っているので、気になる人は調べてみて下さい。で、さっきのバカみたいにたくさんのPADをセットすると、

このような多点セットのドラム音源を演奏することができます。ちなみにこの画面はBFD3というプラグインに、RUSH のNEIL PEARTのドラムキットを読み込んだものです。(NEIL PEARTは先日惜しくも亡くなられてしまいました。ご冥福をお祈りします。)BFD3はハードディスクの容量をたくさん必要としますが、音は抜群に良いです。とにかくリアルなドラム音源を必要とする人にはオススメです。


2020年2月19日
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ドラムパッド Roland SPD-SX

自分はドラマーで、3人編成のバンドをやっています。ベーシストが鍵盤を弾いたり、ドラマーがドラムパッドでサンプルを鳴らしたりしていますが、いわゆる同期モノはできれば使いたくないと思っています。その理由は置いといて、同期を使わずに打ち込みの音を鳴らすには、ドラムパッドが必須。というわけで最近、これを購入しました。

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内蔵された音源以外にも、自分でサンプリングした音も鳴らすことができます。赤いボディのSPD-SX SEは、ノーマルタイプよりメモリー容量が拡張されていて、長時間のサンプルを保存でき、1曲分まるごとのシーケンスフレーズを鳴らすこともできます。

またマニュアルによれば、パッドの一つにタップテンポ(2回叩くと、そのテンポを取り込むことができる)機能を割り当てることができ、フレーズサンプルの長さをテンポに合わせて変えることができるらしい。ということは、ライブでテンポが変わってしまっても、曲のどこかで手が空いた特に、現在のテンポでパッドを2回叩くと、そのテンポで打ち込みフレーズを鳴らすことができるということです。実際にできるかどうかまだ確認していないのですが、これはちょっと画期的ですよね。DAWのAbleton Liveでも、MAX for LIVEという機能拡張で同じようなものがありますが、単体のハードでこれができるというのは、同期を使いたくないドラマーにとって、非常に助かります。

SPD-SXに関しては、色々と使いでがありそうなので、改めて使用感などを書きたいと思います。

2020年2月13日
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オーディオインターフェース機能付きミキサー

個人用のDAWシステムのオーディオインターフェースとして、SoundcraftのSignature12MTKを使っています。基本はアナログミキサーですが、USB端子でPC/Macと接続すると、12IN2OUTのオーディオインターフェースとして機能するというものです。

マイク、ギター、アナログシンセなど、常時ミキサーに挿しっぱなしで、対応するDAWのトラックにすぐ録音できるのが便利。AUXも使いこなせば、1台で色々なことができる。現在、アナログミキサーの各チャンネルがDAWのトラックに対応しているタイプは少なく、2トラックだけというものがほとんど。分かりやすくて便利なんだけどなー。

<2020.2.15追記>Presonusから、同じタイプのアナログミキサーが発売されるようです。チャンネル数違いで3タイプあります。

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2020年2月12日
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FOCAL Alpha80 パワードモニタースピーカー

今回はモニタースピーカーについてです。スタジオの方ではKRK V8というモニタースピーカーを使っていますが、バックアップ用のスピーカーを探していたところ、FOCALというフランスのメーカーのAlpha80が良さそうということで、購入しました。寝かしておくのは勿体無いので、趣味部屋の方で使うことに。

真ん中がAlpha80。左はClassicProのPA用12インチモニター。

PA用のClassicPro12インチウーファーと比較したら、フロントバスレフのおかげか、8インチウーファーのAlpha80の方がロー出まくり。Billie Eilishの目の前に張り付く囁き声と、腹に響くビートが、このスピーカーでミックスしたんじゃないかっていうくらい素晴らしく聴こえる。これは良い買い物をした。ところでバスレフポートが後ろについているタイプは苦手。なぜなら壁との距離で低域の出方が変わるので、低域の出方が一番良いスピーカー配置と、全帯域がバランスよく聴こえるスピーカー配置を一致させるのは難しいと思うので。


2020年2月11日
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BEHRINGER P-16M キューシステム

レコーディングで大事なことの一つに、演奏者のモニター環境があります。一人でやっている分には、オーディオインターフェースのヘッドフォンアウトを使えば済むのですが、何人か一緒に録音するとなると、ヘッドフォンアウトが足りない、各自が別々のモニターバランスで聴きたい。そこでキューシステムの導入になります。

上はその一例ですが、オーディオインターフェースから楽器ごとの信号をキューミキサーに送る。そこからキューボックスに分配し、好みのバランスでモニターするという仕組みです。

↑これは私が以前使用していた、FURMANというメーカーのキューシステムです。大きいのが親機で、小さいのが子機(キューボックス)。親機と子機はLANケーブル2本で接続できます。子機のつまみでヘッドフォンの各楽器の音量を調節できます。比較的安く導入できるのがこの機種だけだったので、小さなスタジオでは定番でした。

現在は生産中止で、故障も多くなってきたので更新しようとした時、同価格帯での選択肢はこれだけでした。↓

BEHRINGER P-16M

BEHRINGER P-16M これはシステム中の子機にあたるものです。親機からLANケーブル1本で信号と電源を供給し、16チャンネルの音声を好みのバランスに調整してモニターすることができます。

P-16Mが受ける信号はデジタル信号ですが、親機が2種類あって、一つは同社のデジタルミキサーからデジタルのまま信号を分配するもの。もう一つはアナログミキサーやオーディオインターフェースのアナログ出力またはA-DAT出力から信号を受けて、信号を分配するもの。何度もA/D、D/A変換すると音声データが劣化し、レイテンシーが大きくなってしまうので、オールデジタルが望ましい。というわけで逆説的に、フルデジタルでモニターを返せるオーディオインターフェースを探すことになるわけです。続く。